2023年5月31日 晴れ
猪苗代スキー場から猫魔ヶ岳を経て小国山に行こうと思っていたが、膝の調子がいまいちなので、源橋集落から厩岳山(「うまやさん」または「まやだけさん」)を回ることにした。小国山のレンゲツツジとブナの新緑が見頃になっていた。
厩岳山登山口:磐梯山ゴールドライン、栄川酒造脇から入る。
登山口からさらに徒歩25分ほどまで車で入れる。途中にも数か所駐車スペースがある
登山道は三十三観音様に見守られている
留守の観音様も居られ、代わりにギンリョウソウ
三十番の先に東への分岐があるので行ってみたら思った通りスキー場(アルツバンダイスキー場のゲレンデ西側(CATツアー専用エリア)ゲレンデはどこから登ってもここに出る。)
少し登ると三十三番目の看板と観音堂の境内跡に出る。左の石仏が怒っていた。右斜面上が観音堂跡(草に重れた階段がある)
観音堂はつぶれてがれきの山になっていた。往事は立派だったようだ。観音堂跡の行基清水は枯れていた
ロープが付いた急登を登ると厩岳山の山頂になり展望が開ける。眼下に雄国沼、沼の右端の後ろが小国山、遠い雪の山塊は飯豊連峰
一旦下って猫石を目指す。どこから見れば猫に見えるか、猫石が覗けた
殆どがブナの多い樹林帯の道、見上げる。
猫石手前の分岐から少し下ってしばらく登ると猫魔ヶ岳。後ろは磐梯山
本当なら、今行っているはずの吾妻連峰
分岐に戻って雄国沼に向かうとすぐに猫石
雄国沼まで3つの沢を横切るが、おおむねこんな感じ。対岸に道が見える
笹を漕ぐ事なく沼の堤防に出る。少し歩けば懐かしの小屋(建て替えられ大きくなった?)写真左にテントを張ったのは50年前。今は樹木が茂って湖面にアクセスできなくなっていた。水場は小屋裏の登山道の脇にある。
周囲は芝に生えたタンポポ(黄色)とフデリンドウのお花畑になっている。
往復約一時間かけて小国湿原散策、キスゲ、バイケイソウには早く、何もなし
小国山への登山道から。雄国沼休憩舎の屋根が見える。レンゲツツジ見頃
小国山から再び
パノラマ道の途中一か所だけある天望岩から、櫛ヶ峰の荒々しい面が見える。
パノラマ道は下部で分岐(下る場合)する。20年前の整備はかなり気が入っていたようだが今は道の両側が藪になってしまって、パノラマは冬だけ
ここの観音堂は会津地方の馬頭観音の総本山だったらしい。今は麓の耶麻郡磐梯町にある史跡慧日寺跡の観音堂に祀られているそうで、登山口の西方約3kmの場所。何かのご縁なのでいずれ訪ねてみたいと思う。ところで、観音様は三十三体より少なく、留守をしている場所がある。雪や崖崩れで流されてしまったのか、まさか悪者に拉致されていなければよいがと思う。野の石仏はそこにある事に意味があるのだから。
磐梯山はテントを担いで登った初めての山、裏磐梯の道端、雄国沼、磐梯山の山頂と、日帰りエリアに3泊もした、登山を知らないときの話だが、それ以来お気に入りの場所だ。白河市に数年いた時には磐梯山のすべてのルートを通った。今回のルートで磐梯猫魔エリアでは未踏の登山道はなくなった。磐梯山のおすすめルートは川上登山口-猪苗代スキー場、雄国沼は今回の厩岳山登山口-ラピスパ。特にこの時期は一日中ブナのこもれびを浴びていられる。
猫魔ヶ岳には化け猫伝説がある。神秘的で、道迷いに神経を使い、熊に怯えながら藪をかき分けるような場所だった。ところが、そんな場所にもかかわらず、裏も表もスキー場ができてしまい、それ以前の人間界から隔絶された神秘性がなくなってしまった。今では猫魔ヶ岳の山頂に招き猫まで置いてある、猫招きが岳。隔世の感がある。