新緑のこもれび

日和田山や奥武蔵、時に遠い山をあるいた足跡

ぶどう峠を越えさせられた

2023年8月30日 曇り

あまりに暑いので時間を早めて出かけてみたが、曇っている割には蒸し暑く、猛暑はまだまだ満喫できそうだ。今日はばててしまったので写真もなし。林道には葛の花びらが沢山散っていた。

 

権現岳の帰路に超えた「ぶどう峠」の地蔵様。なぜここにいらっしゃるのかネット検索如きでは全く分からなかったが気になる。IMG_1177

地蔵堂はぶどう峠の信州側の北相木村にある。お堂のすぐ東にあるゲートを超えれば群馬県上野村となる。双方の文化財リストにはこの地蔵は含まれない。石仏で検索しても出てこない、まったく素性のわからない地蔵様。峠の名前があるので古道がありそうなものだがそれも見つからない。昔の峠や村の境界(入口)には地蔵様が鎮座していることが多いので、当時の慣習に従って置かれたものとみる方が自然かもしれない。

串田孫一の「山と別れる峠」にぶどう峠の記述があったようなので、図書館で探してみよう。

このぶどう峠はいつ頃どのように使われていたのだろうか。国土地理院地図をよく見ると、ぶどう峠の少し北に栂峠がある。この栂峠にも地蔵があるようである(地理院地図には十石峠から栂峠に実線の道があり、峠から北相木に下る破線の道が描か羅ているが、現在は一部が廃道のようだ)。

栂峠とぶどう峠は、どちらも上野村北相木村を繋ぐ峠であり、二つの峠を設ける意味があったのだろうか。尾根の北と南にある事から、それぞれの谷には、それぞれの集落があったのかもしれない(今は痕跡もなさそうだが)。沢を辿って峠を越えてみたい気もする。北相木には縄文遺跡が沢山あるそうなので、縄文人の辿っていた道かもしれないなどと想像すると楽しい。

八ケ岳や南アルプス南部の帰りは、たびたび国道299号線を使う。中央道より1時間20分ほど時間がかかるが約4000円ほど節約できる。

今回もそのつもりだったがナビに導かれてしまった。ぶどう峠は以前通った時にかなり荒れていて通りたくはない道だったが、行ってみると路面が綺麗に整備されていた。昨年夏に終わった復旧工事のお陰だ(狭い区間があるのは相変わらずだが)。

299号はまだ完全復旧できていず、上野村で通行止めだが、林道天弓沢線という迂回路があるので、十石峠を超えることができる。私のナビは林道天弓沢線を知らなかった。299号線は本年10月31日(火)17時開通予定だそうだ。

帰路は他にも大月や勝沼から、秩父奥多摩を超えて帰宅することもある。朝の時間が遅くてよい場合は、これらを通って登山口に行く事もある。