2021年6月7日 曇り
黒山三滝の駐車場を利用して、越辺川源流をたどり、越上山に登ってみた。地理院地図の破線道の先が切れているところが気になって。
ログ 三滝駐車場(0:14)林道分岐(0:56)諏訪神社(0:14)越上山(0:39)顔振峠(0:37)笠杉峠(0:25)三滝(0:37)駐車場 (3時間20分)
笹郷林道が左に曲がる所が登山口。道の西側(写真右側)に水道施設がある 林道の曲がり角には「越辺川の源流」という角柱が立っている
荒鷲の滝。戻るのも面倒なので進んでみたら
次々小滝が現れて、荒鷲の滝は小さなゴルジュの入口らしい 沢登というほどではないがアプローチシューズでは滑るし右手は使えないしやや緊張。
岩屋の滝。 左右の岩にハーケンが打たれていた。真ん中が登れそうだがわざわざ厳しいところに。練習用かも。この滝を横切って左岸に
二俣。左右共に踏み跡がある。 水量が多いのは右なので源流は右だと思うが、地理院地図の破線が途切れた地点を確認するのが今回の目的の一つなので、散々迷って原案通り左に進む。右岸の尾根は藪が薄いので直接越上山に登れそうだ。
「源流折り返し地点」の木切れ 別に「諏訪神社」の木切れも落ちていた。もとは道標だったのだろう
なだらかになると踏み跡が消えてしまうが、小さなポンプ小屋が見えてくる。 杉林を詰めれば神社の建物が見えて、境内の広場に出る
越上山を往復し、神社にお参りして、少し進むと「一丁目」の小さな石塔が左にあり、踏み跡が上がっているので行ってみると、最高点の木の根元に祠が。 雨乞い塚との事。今までこのルートに気が付かなかった。顔振峠の茶屋裏に抜けている(茶屋から往復しているのだろう道幅が断然広い)。地図には何もないが、稜線に踏み跡があり、幅広い作業道が沢山切り開かれていた
笠杉峠から三滝に下る道は崩壊・倒木で通行止め(自己責任で下る)
小沢の土砂崩れで道が流されている箇所 この崩れた沢のトラバースが危険個所。その他数回沢を渡る箇所(元は橋があったらしいが痕跡さえない)があり、石が滑りやすいので注意。悪路慣れしていれば通れるが、今の状態が保たれる保証はなく、大雨でさらに崩れる可能性がある
役行者道と合流を振り返る 笠杉峠は通行禁止表示 標高差423m・距離8.5km・累積標高639m。本日の最高点は越上山ではなく、笠杉峠手前のピーク622m。この辺りの山は西武線側より八高線側が静かで気持ちが良い。3時間前後の時間も半日トレーニングにちょうど良い。
今日はやや足が動いてくれた 越上山 どうも最近「由来」が気になってしまう。調べるといっても非住居地の行政区なので図書館が遠いため、お手軽にネット検索すると、「登山詳細図」を造っておられる方のHP「奥武蔵・甲斐郡内西編 登山詳細図調査日記」に詳しく掲載されていた。所々を転記させていただけば「越上山の由来は、武蔵通志にヲカミとなっているように、オ(尻)・カム(神・高台)というアイヌ語からの転訛が考えられる。元々のアイヌ語のオ・カムと大和語の「拝み」の音が偶然似ており、しかも信仰の対象にもなったので、オガミ山が定着したと思われる。古代人(縄文人・アイヌ人)の後から入って来た和人の言葉がうまく融合して地名として残ったのだろう。」との事。
越上山山頂から南に150mに立派な諏訪神社があるが、それとは別にハイキングコースから越上山山頂への分岐近くに鳥居があり、小さな神社「金毘羅大権現」がある。金毘羅といえば真言宗の松尾寺つまり修験道との関係が思い浮かんでくる。登りはじめが黒山三滝、沢沿いの石門手前の右岸岸壁下に石碑。沢をそのまま登れば修験の修行にはもってこい。滝にも名前が付いている。古く越上山へのメインルートはこの沢沿いだったのではなかろうか。本日下った隣の尾根には「役行者」像もあるようなので、この辺りをもう少し歩いてみたくなった。