2020年6月9日 晴れ
県外自粛中に着き県内完結を目指したところ、日帰りで行けそうな埼玉県最西端の三国山が目に留まり、埼玉県側から登ることに。登山道がないので信濃沢を登り金蔵沢を下降することにした。
奥の廃小屋。釣り師の資料ではここまでなのでこの先期待していなかったが
すぐ上にも7m位か、上部細かくホールドが抜けた。残り2mから慎重に下降し、中段から左ルンゼに逃げた
さらに上部に陰気なドン詰まりの滝、戦意喪失し右のガレに、結構急でズルズルでつかむものなし、バイル大活躍(たまたま持ってきていた)
枝尾根から主稜線を少し進むと三国山山頂山頂が埼玉、群馬、長野の県境。なるべく他県に行かないように配慮、稜上の藪は薄く、微かなふみ跡がある
下降路を探しながら三国峠に 林道は荒れ放題。小屋裏の登山道も荒れていた
下山
二俣に桂の大木というか古木が、かつて観光地の残骸のロープが朽ちて
枝沢の北向きの滝がなかなか良かった コロナで越境自粛中に日帰りでどこかないかと地図を眺めていたら、三国山が目に留まった。ここにもあったのかと調べてみたら全国に22座あった。ついでに標高を確認すると一番標高が高い。高いからよいというものではないが、行ってみたくなった。登山道は長野側からか十文字峠からしかない。幸い山頂に突き上げる沢が二本有る。調べてみると、20年前の釣り師の情報があった。簡単な沢であることが分かったので沢ハイク、のんびりゆったり穏やかな初夏の沢を歩くのもいいもんだと決行。ところが、あるはずの沢沿いの道は総崩れ、情報のない魚止め滝上流部に予想外の滝に遭遇し、楽しくきついきわどい目に合わされ、思った以上に気力体力を消耗し、全身の痛みに見舞われる結果となったが、思いっきり体を使った爽快感を味わえ、満足の山行となった。
ルートは貸し切り、山頂もまったくの無人。久々なのかハエやぶよに大歓迎を受けた。それにしても、一部を除き明るく開けた谷で水と戯れ、木漏れ日を浴び、春ゼミの声を聴くのは爽快。
ログ 王冠通行止めゲート前(5:10)-信濃沢出会(5:50)-入渓点(6:00/6:20)-小屋跡/1150m付近(8:00)-稜線(10:50)-三国山(11:00/11:40)-三国峠(11:50)-本谷(13:10)-桂の大木(14:30)-金蔵沢出会い(15:00:/15:15)-信濃沢出会(15:50)-王冠通行止めゲート前(16:25)
人が登ると山が喜ぶかといえばそんなことはなく、喜ぶのは人。この山の一番容易な登山口は三国峠、車で上がって徒歩30分の手軽さだ。車道である長野側の梓山林道、埼玉側の中津川林道の合流点で、舗装された長野側は麓の梓山から上部が通行止め。埼玉側は中津川から未舗装で、現在は王冠キャンプ場から上部が通行止めなので、お手軽コースは使えない。
他には麓の梓山から二本木沢沿いに1本、中津川側からは現在通行禁止の松尾尾根の1本があるのみ。この三国山は、県境にこだわる一部の藪山ファンが稀に訪れる寂しい山となっているようだ。それでも埼玉100名山の一座
本当の三国峠に立っていない疑惑:調べていると、車道の三国峠は「新三国峠」なんだそうで、本当の三国峠は三国山の北西300m、御巣鷹山へ続く稜線の1818mピークとの間らしく、今回足を踏み入れていない。遡行した信濃沢の由来が、信濃への道があったからとの未確認情報もある。すると、昔の三国峠越とは、松尾尾根の道と旧三国峠、そして二本木沢沿いの破線道を繋いだ道なのだろうか。 なお、現在の中津川林道の金蔵沢出会いまでは、武州中津川森林鉄道の軌道跡(1943年から1959年)があり、信濃沢にはその支線が400mほど沢沿いにあったのだそうだ。