新緑のこもれび

日和田山や奥武蔵、時に遠い山をあるいた足跡

尾瀬笠科川ワル沢から笠ヶ岳

2020年8月27日 晴れ

最近流行りの癒し系の沢。面倒な滝は無く藪もわずかとの想定だったが、水流を忠実に辿りたくなったため密藪を1時間も楽しむ羽目になった。

車デポ P8267413.JPG 井戸沢橋手前(戸倉側)150m位の路肩が一部広くなっていて3台くらい駐車できそう。車から沢装備でと言ってもハーネスは着けず。

本流からタル沢に入る P8267418.JPG 傾斜の緩い滑状の滝が大小合わせて10個ぐらいある。どれも容易に超えられるができるだけ楽しめるルートを選ぶ。小滝ながら釜が深い。

ねじれた流れ P8267419.JPG

大きめの滝P8267424.JPG 左右登れるが右を選択。ここにあれば安心して登れると思ったところに程よいホールドがある

滑床は歩きやすい P8267432.JPG

流路の中に程よいスタンスP8267437.JPG

ゴルジュ風P8267442.JPG 腰まで浸かって中ほどに、その先は全身ツッパリで。泳げば容易

この沢は結構滑るP8267450.JPG

藪の中の倒木に乗って進路確認。P8267482.JPG 立派な笹竹なのでさぞ立派なタケノコが取れると思う。けもの道のような筋が見えるが倒木から降りると全く見えず、実際にはけもの道もなく、倒木が隠れていることが多く使えない

悪沢岳山頂から100m位東側に抜け出た P8267483.JPG オヤマ田代の東側に抜けていればもっと楽だったと思うがどうしても本流を水がなくなるまで追いたくなったので

リンドウ P8267492.JPG 山はもう秋、赤くなる準備をしているトンボが沢山いた

笠ヶ岳山頂P8267499.JPG 数年前から気になっていた笠ヶ岳についに登頂。湯ノ小屋温泉分岐から山頂まで標高で50mほどだが、やけにきつかった。

山頂から、至仏山と霞んでいるが燧岳 P8267503.JPG

片藤沼と左隅に至仏山P8267506.JPG

ここら辺から突入P8267510.JPG 下りは楽だが足元が見えず段差に落ちる危険がいっぱい

ログ 笠ヶ岳.jpg 井戸沢橋6:20ータル沢6:30ーワル沢7:15ー稜線10:00ー悪沢岳10:05/10:15ー小笠10:45ー笠ヶ岳11:26/11:40ー片藤沼11:50-井戸沢橋14:30 笠ヶ岳

東面に扇状に広がる沢で本流-タル沢-ワル沢と名を変え悪沢岳に突き上げている。小さな滑滝が多く、滑の川床は白い花崗岩で赤い苔が付き赤木沢を思い出す。黒っぽい岩は蛇紋岩だろうか、やっぱりよく滑る。下流部は大きな石が多くフラットな足運びで何とかなるが、上流に行くにつれ小ぶりで丸い動く石が多くなり、流れの中や水際が滑る。沢の分岐は国土地理院地図の通りで判断に困るような二股は無い。標高が1700m付近から沢に根曲り竹がかぶってうるさくなり、1900m付近から猛烈な藪漕ぎとなる。藪内にはつる性の植物があり根曲り竹に絡んでいたり、倒木で竹の生え方が不規則になるためかなり手ごわい。1790m付近から右寄りに進めばオヤマ沢田代手前の小鞍部に抜けられるので楽だろう(本来のルートはこちらのようだ)。

今回はここまでの藪と思わずに水流を追ってしまったため久々に1時間ちょっとの濃密な時間を過ごすことができた。ワル沢を遡行した場合、多くは井戸沢を下るようで、今回の本流下降はスリバナ沢とセットのようだ。今回のコースは稜線も歩けるのでお得感が高い。しかし、想定外の藪漕ぎと暑さで笠ヶ岳山頂でお湯を沸かしてのんびりしようとクッカーなども持参したが、ばててしまって無駄になった。

笠ヶ岳山頂は湯の小屋温泉分岐からの往復になるが、標高差たった50mが本当に堪えた。下りの本流への藪は鞍部から下ったためかあっさり凹状地形に出られた。しかし、しこたま打った脛を根曲り竹が横切るたびに痛みが走って修行のようだった。