新緑のこもれび

日和田山や奥武蔵、時に遠い山をあるいた足跡

闇夜を照らすヘッドランプ、進化か退化か

2020年12月23日 1℃ 晴れ

相変わらず暗闇の日和田山。ヘッドランプの狭い視野での岩場のスタンス選び訓練にはもってこい。特に下り。少林寺三十六房の「眼力房」を連想する。

危ないスタンス。スタンス上に小石や砂や落ち葉が乗っていると間違いなく滑る PC237745.JPG

見えやすくなることもある 小走りで下るので、狭い視野でもスタンスの選択に素早い判断が必要になる。かれこれ十年も通っているので知り尽くしているが、それでも時々危ない選択がある。照らされた範囲での選択になるので、光量を落として視野を狭く近くするとさらに効果的だ。 重要なのがヘッドランプの照射範囲と明るさ PC237747.JPG

BDとペツルのヘッドランプ。 IMG_2668.jpg BDは五眼(メイン1、左右に補助各1、赤目各1)、ペツルは2眼(メイン1、赤目1) ここで重要なのがヘッドランプの選択だ。ただ歩くだけならば数メートル先が照らせればよく昔の豆電球でもOKだが、わかりにくい場所のルート選びなら遠くに届く方がよい。懸垂下降するなら下降点まで届かないと不安だ。また、手足を使って登るような場所なら、ルート確認用に遠く、ホールドスタンス確認用に近く広く照らせることが必要になる。近く広く照らすのはなかなか難しく、正面の光量が強いと、岩面が近いので目がくらんでしまい、周囲が見えにくくなるので、少なくても手足が届く範囲が均一な明るさになるように、目から遠ざかる距離に反比例して光量が強くなるような構造にする必要がある。ヘッドランプを選ぶ場合に説明書に明るさの範囲の図があるが、できればお店に暗室を設けて試着できる場所があると有難い。 最近ペツルの単眼のヘッドランプを購入した。明るさは三段階に調節でき、遠くまで届くので良いが、岩場の場合明るさを暗くしてみても、眼前と周囲の明るさに差が出てしまう。古いブラックダイアモンドのヘッドランプは、全面照射用ランプと、その両脇に小さなランプ(補助ランプ)が付いていて、同時点灯はしないが、切り替えて補助ランプにすると、やや外側を向いているために、視野全体が程よく明るくなって岩場に都合が良い。ベルトが伸びきってしまったので買い替えたが、上記の理由からベルトを交換して使うことにした。純正品のベルトは無く、サードパーティー製のゴムベルトをつけた。冬は冷たく肌あたりは悪いが汗で濡れても気にならない利点もある。おまけにブラックダイアモンドの調光は無段階変化するので使い勝手が良い。 買い替えに際していろいろ探したが、昔のタイプが同じメーカーでもなくなった。競争によるコスト削減なのか、見た目は良いが構造・機能が退化している印象を受けた。バージョンアップのたびに段々使いにくくなってしまうどこかのソフトのように、使い勝手を置き去りにした「進化」はごめんだ。