2020年6月29日 小雨のち曇りのち時々晴れ 7月1日から尾瀬の小屋などが営業を開始する。その前に静かな尾瀬を楽しみたい。雨ならなお静かに違いない。富士見下なら公共交通機関も使わないで入山できる。
先行者は車2台
富士見小屋から少し上がったセン田代、ベンチがあった。ここに燧ケ岳が映るのか。
霧のアヤメ平は風情がある。 湿原は晴れていればよいということはなく、邪魔な背景は霧に遮断されて湿原そのものが楽しめる
霞む池塘は神秘的
ワタスゲもしっとり
山の鼻 閑散とした鳩待峠から山の鼻に下る。人がいない。少し先から振り返るが至仏は雲の中。中腹に溶け残っている残雪。ニッコウキスゲが鮮やか
ワタスゲを背景に、カキツバタのムラサキも映える。 燧ケ岳も雲の中
下の大堀にはカキツバタの群落
歩きたかった長沢新道の入り口。 熊に注意の表示あり。入り口こそ藪っぽいが、よく踏まれた広い道、木の階段、木道とよく整備されている。登っているうちに天気が良くなって日差しが差し込む。セン田代に上がった時には晴れていた。
セン田代の湖面に映る燧ケ岳 時間もあるので再びアヤメ平に行ってみたら、霧の風情もよいけれど、ここはやっぱり背景の山々と一体となった眺めが素晴らしい
ワタスゲの湿原がそのまま燧ヶ岳のふもとまで続いているような
ログ 富士見下(05:30)-富士見小屋(07:00)-アヤメ平(07:20)-横田代(07:50)-鳩待峠(08:40)-山ノ鼻(09:30)-牛首(10:10)-牛首分岐(尾瀬ヶ原三又)(10:15)-竜宮十字路(11:10)-長沢ノ頭(12:00)-セン田代(12:25)-アヤメ平(12:45/13:00)-富士見小屋(13:10)-富士見下(14:10)
雨の尾瀬は静かでよい。梅雨の時期には足が向く。雨の方が新緑や花の色はかえって鮮やかに目に映る。何度も見ている至仏山や燧ケ岳は見えなくても何の問題もない。アヤメ平も同じだと思っていたが、周囲を山に囲まれていないアヤメ平はやっぱり晴れていた方が良い。帰る前に登り返してよかった。その解放感は尾瀬ヶ原では味わえない。雪を頂いた平が岳、巻機山から続く新潟の稜線。見上げることなく対面できる至仏山と燧ケ岳。ワタスゲの密集度も素晴らしい。
尾瀬はクマが増えているのだろうか、富士見下から少し上がった田代原の先で子熊に出遭った。10mの至近距離、鈴を鳴らしていたがカーブでもあり気が付くのが遅れたようだ。あわてて林道の山側に駆け上がって行った。子熊が駆け上がった跡が斜面についている。同じような跡がこの先にもあった。親熊が怖いので手をたたいてしばらく様子を見た。いいか熊さん、拍手音がするということは人間がいるという事だ。拍手で音が出せるのは人間だけだからだ。まちがってもアンコールの拍手だとは思わないでほしい。こちらもそのように聞こえないよう注意するから。パンパンとたたいた後耳を澄まし、少し様子を見てから歩きだす。臆病なので足が速くなってしまい結構疲れた。尾瀬ヶ原にもクマ除けの鐘があった。長沢新道にも。そういえば尾瀬ヶ原の木道近くに土をこねたような跡があったが、クマなのか?
花は少なかったが、ワタスゲの白とカキツバタのムラサキが印象深かった。今回は水位が高く水も綺麗。おまけに人がほとんどいないので木道に寝転んで写真を撮ったり景色を眺めたり。7月1日から小屋などが営業を開始するようなのでまたにぎやかな尾瀬に戻るといいとも今年は思う。