2019年12月25日 快晴
谷川岳の西黒尾根を登り、天神尾根をロープウエイ駅まで歩いた。
鎖は出ていたが雪が薄く不安定なスタンスになっている それでも吹き溜まりは深いし、小さいとはいえ雪庇ができていた
ガレ沢のコル付近から西黒トマの耳(一番手前の三角形/西黒尾根上部から)
2013年春先に来たときは、1シーズンの積雪の上に新雪が積もり、この時期とは思えない純白の尾根でアイゼンさえ不要だった。2017年3月は吹雪のホワイトアウトで1516mピーク手前で敗退した。今日は雲一つない快晴、天神尾根からたくさんの登山者が山頂に詰め掛けている。雪の状態と天候で天国にも地獄にもなる事を実感した。
西黒尾根は下部樹林帯、中間部の岩場、上部の急斜面に分けられる。ガレ沢の頭手前の岩場はごく短い鎖場が3か所、天神平からもはっきり確認できる5m位の下りが核心で後続パーティーはザイルを出していた。ここを過ぎるとピーク目指しての急登、手前に偽ピークが2か所あり3度目を上がりきると肩の小屋少し上、天神尾根の大斜面と合流すると喧騒の山となる。
トマの耳山頂表示前は写真待ちでごった返す。 2017年の敗退場所を確かめるのも楽しみにしていた。2013年には記憶がないのに、ホワイトアウトの先にうっすら10mほどの垂直に近い岩場が見え、危険を感じて敗退を決めた。そこは以外にも雪が積もった針葉樹、これを誤認したらしい。「正体見たり枯れ尾花」。
天神尾根の避難小屋以下のトラバース道は細くて、所々枝が山側から出ていて歩きにくいうえにかなりの急斜面に切られていて、踏み外したり足元が崩れるとただでは済みそうもなく、天神尾根の核心部。この先積雪が増すとさらに危険になり、尾根道を歩く事になるだろう。
下山時間が早かったので、天神平のリフト前急斜面を利用してスタンディングアックスビレイの設置手順と、荷重をかけたビレイ体験を行い、今シーズン初めの雪山を締めくくった。
土合口(06:20)-ガレ沢のコル(10:20)-トマの耳(12:00)[休憩 10分]-オキの耳(12:30)-トマの耳(12:45)-谷川岳肩ノ小屋(12:50)[休憩 30分]-熊穴沢避難小屋(13:45)[休憩 10分]-分岐(14:05)-天神平(14:20)