2023年6月19日 晴れ
剣ヶ峰から川場スキー場に下るなだらかな広い尾根道と旭小屋から登る川場尾根がずっと気になっていた。梅雨の晴れ間の一日、自転車でつなげて半周することにした。
駐車場の入り口に登山道の入り口があり、対岸高台には周囲を落葉樹に囲まれた旭小屋立っている。沢には丸木橋が架かってなかなか良い雰囲気小屋脇には水場があるが手入れされていないためかパイプが詰まっているようだ。なだらかな登山道が、川場野営場からの道と合流すると傾斜が急になる低い鎖が出ると不動岳の鎖場の始まり、登りは容易。(巻き道あり)
上に出ると眺めがよい
岩の反対側にトラバースすると、ほぼ垂直に落ちる岩に鎖が下がっている。岩の表面が浅いとはいえ凸凹があるのでスメア的スタンスは確保できる。
下りたところから不動岩を見上げる
少し進んだ大岸壁前で左のルンゼ上をトラバースして岩の間を超える
鎖と鉄杭の壁、トラバースから入り直上する。直上ルートは草付きの手前と奥に有る。手前は中間に土のテラスがあるようだが、すっきりした奥の鎖を登る。途中までスメア的スタンスがあるが、上部3mほどがつるつるで、鎖に全体重をかける力ずくの突破となる。(中央草付の手前と奥に鎖が垂れている)
上から見ると、右の土がある方が手前のルート、手前の方が楽だったかも知れない。
上部はナイフリッジを跨いで即鎖下降。上部は容易だが、中間から狭くてねじれたチムニー状の中を下るが、ザックが邪魔で突っ張れない、岩がつるつるでスタンス・ホールドとも得られない。なんとか足で突っ張り振られそうな鎖に頼って下りるがきつい。濡れていなくてよかった。
下りてから見上げた凹角の上部、手前の岩の陰が難所の変形チムニー状
前武尊山頂でしばし休憩後家ノ串山に向かうとすぐに川場剣ヶ峰、剣というより鉈か包丁。ピーク越えのルートもあるようだが、自然に巻いてしまった。
巻き終わると剣ヶ峰岩峰群の鞍部に出る。
道が分かれているがまっすぐ(道標の裏)に進むとすぐにまた岩場、ガバホールド・スタンスがあり容易
登ると祠があり、視界が開ける
両側が切れ落ちた狭い岩の上を歩く
岩稜おしまい(振り返り)
眺めの良い稜線が家ノ串山まで続く
沖武尊山頂から来た尾根を振り返る。三ツ池の雪渓が眩しい。水蒸気が多くて遠くの展望はいまいち。昼食
剣ヶ峰までの美しい稜線を歩くが、細かいアップダウンの登りが、岩場でアドレナリンを使い果たした体には結構堪える。
武尊神社からの道と合流すると岩だらけの急登となりすぐ剣ヶ峰山。ここからいよいよあこがれの稜線下り。丸太の階段がびっしり整備されている。
西峰にはベンチ。風が心地よく吹いていた。
やがて木漏れ日の樹林帯を、アップダウンを交えて歩くがかなり長く感じる
高手山に到着
地図で見た目よりずっと長い林道を登山口まで下る。高手新道(谷地尾根)に拘らなければ、櫛ヶ峰を下ってリフトの建物がある場所で、高さ10mぐらいの斜面を密藪を漕いでゲレンデに下りた方が早いのではないか。さてここから自転車
コース時間
武尊旭小屋(06:30)-不動岩(08:30)-前武尊(09:40)-家ノ串(10:55)-中ノ岳分岐(11:15)-武尊山(沖武尊)(11:40)-剣ヶ峰山(12:40)-西峰(13:10)-高手山(14:10)-武尊高原川場キャンプ場(14:40)
独立峰で、四季を通じて楽しめて、沢登もできる山が武尊山だ。ホームグラウンドとして四季折々に訪ねられる山域を見つけたと喜んだ。「奥利根の秘峰上州武尊山・1985年発行」を探しあてて購入して読み込んだが、最近川場谷(桜川)と宝台樹スキー場周辺の沢にヤマビルの情報がありすっかり熱が冷めてしまった。それでもせっかくなので、すべての登山道を登っておこうと未踏破の川場尾根、高手新道を選んだ。今回のルートに蛭は居なかった。
今回出逢った花たち